酒どころ福井で日本酒を楽しむ旅|勝山・大野の地酒めぐり

酒どころ福井で日本酒を楽しむ旅|勝山・大野の地酒めぐり

2024年12月、こうじ菌を用いる日本の「伝統的酒造り」が、ユネスコ無形文化遺産に登録され、地域の水や米、蔵ごとに受け継がれてきた技に、あらためて注目が集まっています。

福井県も、日本酒の文化が息づく酒どころのひとつです。

中でも福井県の東部、勝山と大野を含む「奥越(おくえつ)」地方は、白山連峰から流れる豊かな水と良質な酒米に恵まれています。JAM福井勝山マウンテンリゾートのある勝山市にも、地元で長く愛されてきた地酒があります。

このジャーナルでは、福井県で日本酒の文化が育まれてきた背景、そして勝山の地酒「一本義」についてご紹介します。
11月は、各地の酒蔵で新酒の仕込みが本格化する季節。地域の文化の1つでもある日本酒に触れる旅の参考にしてください。

福井県と日本酒

越前(えちぜん)・若狭(若狭)に息づく酒どころ

写真提供元:福井県観光連盟

福井県には、北の越前エリアから南の若狭エリアまで、約30以上の酒蔵があるといわれています。

県内の地酒は「越前・若狭の地酒」として地域ブランド化されており、福井県酒造組合が地域団体商標を取得しています。雪深い北陸の冬の寒さは、低温でじっくりと発酵させる酒造りに向いていて、蔵ごとに個性豊かな酒が造られています。

酒造りを支える水と米

おいしい日本酒に欠かせないのは、良い水と良いお米です。

福井県は、白山をはじめとする山々から流れる豊かな水に恵まれています。酒米の代表品種「五百万石」の生産量も、全国で上位に入る産地です。

近年は、福井生まれの酒米「さかほまれ」も注目されています。

福井県の農業試験場と酒造組合が8年をかけて開発し、この「さかほまれ」という名前には、「日本一美味しいお酒となるように」、また、この酒を「飲んだ人が栄えていくように」との願いが込められています。
この酒米は、化学肥料の使用を極力抑えて栽培を行っており、病害虫の発生を防ぐため、きめ細かな管理するなど、様々な工夫を取り入れながら育てられています。

山あいの酒どころ・奥越(おくえつ)

県内でも、白山のふもとに広がる奥越地域(勝山市・大野市)は、酒米づくりが盛んなエリアで、主力品種として五百万石が栽培されています。

また、福井県で生まれた希少な酒米「越の雫(こしのしずく)」も、この地域で育てられています。
雪深い山あいの気候と白山の伏流水に育まれ、奥越には個性豊かな地酒が根づいてきました。

勝山の日本酒「一本義」

勝山唯一の造り酒屋・一本義久保本店

そんな奥越・勝山市で日本酒といえば、「一本義(いっぽんぎ)」です。
明治35年(1902)創業の一本義久保本店。勝山市内では唯一の造り酒屋で、勝山市街地に蔵を構えています。

白山の水と盆地の気候が育む酒

一本義の仕込み水は、霊峰白山の伏流水です。

やわらかな超軟水で、口当たりのやさしい酒を生む水が一本義の酒造りを支えています。

勝山市を含む奥越エリアは米づくりの環境にも恵まれています。

米の育ちに大切な8月前半、奥越の盆地では昼と夜の気温差が平均10℃を超えます。夜が涼しいと、稲が昼に蓄えた養分を使いにくくなり、良質な米が実るといわれています。

味わいの特徴と代表的なシリーズ

一本義の持ち味は、ドライでありながらみずみずしさを感じる辛口です。
越前がにや塩ウニなど、福井ならではの塩気のある食材とよく合います。

同じ蔵から生まれるもうひとつのブランドが、限定流通酒の「伝心(でんしん)」です。
伝統を受け継ぐ一本義に対し、伝心は挑戦を続ける酒として位置づけられています。お酒を適切に保管し、その魅力をきちんと伝えると約束した契約酒販店だけで扱われています。

勝山を訪れたら味わいたい限定酒

一本義には、旅先の酒場でしか出会えない限定酒もあります。

ひとつは、勝山市内限定酒「秘之一本義(ひのいっぽんぎ)」です。

鑑評会への出品酒など、最上級の造りをした候補酒を、まずは数年、長いものでは10年以上氷温貯蔵庫で熟成させます。そして毎年1月にさまざまな年度の酒からブレンドを決めて仕上げたのが、その年の「秘之一本義」です。
飲めるのは勝山市内の取扱店13軒だけ。
一般の小売販売はしておらず、お土産として持ち帰ることもできない、勝山に訪れた方だけが飲める特別な日本酒です。取扱店の一覧は、一本義久保本店の公式サイトからご確認ください。

もうひとつは、年に一度の酒場限定酒「ハツシボリ」です。

毎年、秋の時期に、福井県内の料飲店だけで提供され、2026年は10月22日(木)から提供が始まりました。
取扱店は一本義久保本店のお知らせでエリアごとに確認できます。
在庫がない場合もあるので、来店前にお店へ電話で確認しておくと安心です。
こちらはJAMのビュッフェレストランでもお取り扱いしております。

道の駅「恐竜渓谷かつやま」で買えるおすすめの一本義

一本義を手軽に買える場所としておすすめなのが、道の駅「恐竜渓谷かつやま」です。
中部縦貫自動車道の勝山ICから車で約5分、福井県立恐竜博物館へ向かう道の途中にあります。

道の駅には10種以上の一本義の銘柄が並びますが、その中から道の駅スタッフおすすめをご紹介します!

スタッフおすすめ① 【一本義 辛口クラシック】(写真:左)

◾️価格¥1,199

◾️原料米 (麹米):越の雫 (掛米):越の雫・福井県産酒米・福井県産米
◾️精米歩合 70%
◾️アルコール度数 16%
◾️おすすめの飲用温度・・・40~50度
◾️塩味のある食材と相性◎

◾️コメント
一本義の定番といえばこれ!
120年を超える歴史を紡ぎ、変わらない主軸として造り上げられた辛口日本酒です。
20年の開発時期を経て、2003年に登場した奥越前固有の希少な酒米、越の雫を使用。
キリッとした辛さの中にみずみずしさを感じることができます。

スタッフおすすめ② 【一本義 辛爽系純米酒】(写真:中央)

◾️価格 ¥1,980
◾️純米吟醸酒
◾️原料米 (麹米):越の雫 (掛米):越の雫
◾️精米歩合 58%
◾️アルコール度数 16%
◾️おすすめの飲用温度・・・5~15度、40度前後
◾️塩味のある食材と相性◎

◾️コメント
様々なコンクールで受賞歴のある、ワイングラスで香りを楽しめる一本!
まるで森の中にいるような清々しい香り。
潤いのあるみずみずしい口当たりと、上品で爽やかな酸味が特徴の辛口のお酒。

◾️受賞歴
Kura Master純米酒部門 金賞1回
インターナショナルワインチャレンジ「SAKE部門」金賞1回 銅賞1回
インターナショナル・サケ・チャレンジ「純米吟醸部門」銀賞2回
スローフードジャパン燗酒コンテスト 金賞1回

スタッフおすすめ③ 【伝心 雪 純米吟醸】(写真:右)

◾️価格 ¥1,980
◾️純米吟醸酒
◾️原料米 五百万石・山田錦
◾️精米歩合 55%
◾️アルコール度数 16%
◾️おすすめの飲用温度・・・5~15度、40度前後
◾️柑橘系の酸味と相性◎

◾️コメント
伝心のシグネチャーアイテム。
さくらんぼのような爽やかな甘い香りを追いかけるように、バニラや綿菓子のようなふんわりとした優しく甘い香りが鼻をくすぐります。
霊峰白山に源を発する雪解け水のピュアな印象そのままに、クリアで透明感にあふれた味わいのお酒です。

日本酒があまり得意でないスタッフも、「飲みやすい」と感じる銘柄です。

◾️受賞歴
Kura Master日本酒コンクール プラチナ賞1回 
インターナショナルワインチャレンジ 銀賞2回 銅賞2回
ワイングラスでおいしい日本酒アワード 金賞1回
スローフードジャパン燗酒コンテスト 金賞1回

お酒が飲めない方・苦手な方には「一本義酒粕カレー」

お酒を飲まない方へのお土産にぴったりなのが一本義の酒粕を使った道の駅オリジナル商品「一本義酒粕カレー」(780円(税込))です。

酒粕は、日本酒をしぼったあとに残るもので、米のうま味や香りがぎゅっと詰まっています。
このカレーは、酒粕の自然な甘みとスパイスのほどよい辛さが調和した中辛仕立てで、お酒が飲めない方にも楽しんでいただけます。
レトルトなので常温でも持ち帰りやすく、勝山のお土産としてぜひお買い求めください。

宇野酒造場を訪ねる旅|JAMの11月限定宿泊プラン

JAM福井勝山東急ホテル&リゾーツでは、勝山のお隣・大野市の「宇野酒造場」を訪ねる宿泊プランを、酒造りが本格化する11月限定で実施します。

大野は、名水百選の湧水「御清水(おしょうず)」で知られる城下町です。
宇野酒造場はこの町で江戸時代(1620年)から酒を造り続け、銘酒「一乃谷(いちのたに)」を醸しています。

本プランでは、宇野酒造場の社長が自ら蔵内を案内します。

酒蔵の歴史や仕込み水へのこだわり、日本酒が生まれるまでの工程を直接聞くことができ、試飲もご用意しております。

ホテルでの夕食では、宇野酒造場の日本酒3種類をご用意。
それぞれのお酒に、和食と洋食の各料理長がこのプランのために考えた料理を1品ずつ合わせ、計6品でペアリングします。
食後は、そのまま客室や温泉でゆっくり過ごせるのも、宿泊プランならではです。

開催日と当日の流れ

開催は、11月20日(金)・27日(金)の2回。
ホテルから蔵まではバスで送迎するので、車の運転を気にせず試飲を楽しめます。

  • 13:00 ホテル集合、バスで出発
  • 13:40頃 宇野酒造場に到着(見学・試飲・お買い物)
  • 15:00頃 宇野酒造場を出発
  • 15:40頃 ホテルに到着(夕食まで温泉などでゆったり)
  • 18:00 夕食ビュッフェ、日本酒3種と和洋6品のペアリング

※蔵には手すりのない階段などがあるため、階段の昇り降りが難しい方は見学をご遠慮いただいています。
※納豆菌は繁殖力が強く、蔵に影響を与えるおそれがあります。当日は納豆を控えてください。

宿泊プラン「宇野酒造場を訪ねる旅」 詳細
開催日:2026年11月20日(金)、27日(金)
定 員:各日20名(20歳以上限定)
料 金:2名1室利用時 1名あたり22,100円〜(宿泊費、バス送迎、酒蔵見学・試飲、保険料を含む)
予 約:FACILITYページの各開催日の予約リンクから
問合先:0779-87-0081(JAM福井勝山東急ホテル&リゾーツ)

まとめ

福井・奥越は、白山の水と酒米に恵まれた酒どころです。勝山で一本義に出会い、道の駅でお気に入りの一本を選ぶ。さらに隣町・大野の蔵で、造り手の話を聞く。そんな酒めぐりの旅に、仕込みの季節を迎える11月はぴったりです。

宇野酒造場を訪ねる宿泊プランは、11月20日・27日の2回限り。
定員に達し次第受付を終了するので、気になった方はお早めにご予約ください。


記事中の情報は取材・入稿時の情報をもとにしています。各イベントや各観光スポットの情報については、公式ホームページにてご確認ください。

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